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オーガニックとは何か?(認証とは…その3)
オーガニック認証について語る時、そもそも「オーガニック」とは何か?
について考えておく必要があります。

今日広く使われるようになってきた「オーガニック」という言葉は、人類の
最も基本的な活動のひとつである農業、その本来の形態である「有機農業」
に起源があります。その原理は歴史、文化、地域社会の価値、自然との関わり
人と人の関係と再生産を含みます。

天衣無縫も参加しているIFOAM(国際有機農業運動連盟)は「有機農業の原理」
を次の4つにまとめています。
少し長くなりますが大事なことなので抜粋しておきましょう。

1、健康の原理
 有機農業は、土・植物・動物・人・そして地球の健康を個々別々に分けては
 考えられないものと認識し、これを維持し、助長すべきである。
 …有機農業の役割とは、生産、加工、流通、消費のどの過程においても、生
 態系全体そして土の中の最も小さな生き物から人類に至るまで、個々の健康
 を維持助長していくことである。有機農業は…予防的健康管理と幸福に寄与
 することを目指す。この観点から有機農業では健康を害する危惧のある肥料
 農薬・動物用薬品・食品添加物の使用は排除されるべきである。

2、生態的原理
 有機農業は、生態系とその循環に基づくものであり、それらと共に働き、学び
 あい、それらの維持を助けるものであるべきである。
 …有機農業はその農業体系を組み立て、生き物の生活環境を創りだし、遺伝子
 や農の多様性を維持することで生態系バランスが整った状態にすべきである。
 有機農産物の生産、加工、流通、消費に関わる人々は、景観、機構、生息地、
 生物多様性、空気、水を含む共有の環境を保護しつつ、それを享受してゆく
 べきである。

3、公正の原理
 有機農業は、共有環境と生存の機会に関して、公正さを確かなものとする相互
 関係を構築すべきである。
 …公正とは人と人、及び人と他の生き物との関係のなかで公平、尊重、正義、
 世界観を共有することで成り立つ概念である。
 …この原理は有機農業に関わる人々が、すべてのレベルで関係者すなわち農業
 者、労働者、加工業者、流通業者、販売者及び消費者の間で、公正さを確保で
 きる方法で人間関係を結ぶべきであることを強調している。
 …生産と消費に使用される天然資源及び環境資源は、社会的、環境的に公正に
 管理されなければならず、未来の世代へ信託されなければならない。…
   
4、配慮の原理
 有機農業は、現世代と次世代の健康、幸福、環境を守るため、予防的かつ責任
 ある方法で管理されるべきである。
 …この原理は予防と責任が有機農業における管理、開発、技術選択において重要
 であることを示している。
 …有機農業は適正な技術を選び、遺伝子組み換え技術のような予測不可能な技術
 は排除することにより、過大な危険は避けるべきである。…
(以上、IFOAM「有機農業の原理」より抜粋引用)

GOTSが認証基準としているオーガニック農業の国際基準である「EU2092/91」
(ヨーロパ基準)や「USDA/NOP」(米国基準)には、上記のIFOAMの「原理」
が組み込まれています。



(written by わたのはな=Representative)

オーガニックコットン専門店 天衣無縫のweb-shopへ
by ten_i_muhou | 2009-05-05 15:30 | 認証
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