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「愛するということ」 by エーリッヒ・フロム
 
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 エーリッヒ・フロム著、鈴木晶訳。20歳の頃に読んだ本ですが、最近書店で新訳を見つけて読み直してみました。

 原題は「愛の技術」The Art of Loving。1956年に初版が出版され、1959年に邦訳が出されてから30年間に40万部以上売れたと言われている「愛の古典」。

 しかし、この本の特徴は「愛の技術」を個別的な「愛のテクニック」や「愛の対象」として論じたものではなく、次のような観点から愛の可能性(希望)を見いだそうしている点にあります。

「資本主義社会では物だけでなく愛においても『あなたが私にくれるだけ、私もあなたにあげる』というのがもっとも一般的な倫理原則となっている。」

「資本主義社会において、すべてを決定する要因は市場に於ける交換である」

「現在のような社会システムのもとで、人を愛することのできる人は、当然例外的な存在である。」

「したがって、愛のことを真剣に考え、愛こそが、いかに生きるべきかという問題に対する唯一の理にかなった答えであると考えている人々は、次のような結論に行き着くはずだ。すなわち愛がきわめて個人的で末梢的な現象ではなく、社会的な現象になるためには、現在の社会構造を根本から変えなければならないと。」

「人を愛することができるためには、人間はその最高の位置に立たなければならない。人間が経済という機械に奉仕するのではなく、経済機械が人間に奉仕しなければならない。たんに利益を分配するだけではなく、経験や仕事も分配できるようにならなければいけない。人を愛するという社会的な本性と、社会的生活とが一体化するような、そんな社会をつくりあげなければならない。」

「愛の性質を分析するということは、今日、愛が全般的に欠けていることを発見し、愛の不在の原因となっている社会的な諸条件を批判することである。例外的、個人的な現象としてではなく、社会的な現象としても、愛の可能性を信じることは、人間の本性そのものへの洞察にもとづいた、理にかなった信念なのである。」 

 いかがでしょうか?

 紀伊国屋書店刊。2012年4月17日第25刷発行。001冊 1.260円。
 
「オーガニック」ということの考察の一助となればと、思います。


(written by わたのはな)

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by ten_i_muhou | 2012-12-26 00:31 | わたのはな
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