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オーガニックエクスチェンジのセミナーに参加して
 5月24日、「ORGANIC&SUSTAINABLE TEXTILE IN A DAY」と題されたセミナーがオーガニックエクスチェンジの主催によって開催されました。
 
 主催のオーガニックエクスチェンジは、オーガニックコットンの生産量を世界中の綿花生産量の10%に高めること(現在は1%以下)を目標にして活動している非営利団体です。このセミナーでは、オーガニックコットンの基礎知識,持続可能なテキスタイルの今後について、そして認証制度の意義等を3人の講演者がお話しくださいました。

 私たちは日々、様々な商品を購入します。原料生産地、加工地などが国際化する中、その生産過程を全て知る事はとても困難です。一方で、トレーサビリティへの関心は高まっています。そのような状況の中、一つの製品の生産プロセスを第三者が認証する事は工程の透明化のために必要な手段と言えるのではないでしょうか。

 オーガニックコットン製品の認証の場合、原材料がオーガニックである事はもちろん、製造工程すべてが審査の対象となり、書類審査と実地検査が行われます。さらにオーガニックエクスチェンジと別基準のGOTS(Global Organic Textile Standard)によれば、製造や製品管理に関わる事のみではなく、強制労働、児童労働の禁止や生産者の労働環境の整備などの社会的基準がふくまれてきます。つまり認証されたオーガニックコットン製品を選ぶ事は、環境に良い、自分にとって心地よいというだけでなく、目の前には見えないだれかの幸せにもつながているのです。

 今回のメインスピーカーから、オーガニックコットンの生産量増加が「限界」に達したので、今後オーガニックエクスチェンジはオーガニックコットンに関わる活動のみではなく、ポリエステル、ナイロン,レーヨンや、プラスチックのなどの化学合成物のリサイクルに関わる活動にも力を入れて行くという発言がありました。それに対して参加者から、オーガニックコットンの生産量はまだまだのびる余地がある、オーガニックコットン以外の素材に軸足を移すことはオーガニックコットンの生産量を全綿花生産量の10%に高めるという当初のオーガニックエクスチェンジの目的から外れるのではないか、オーガニック以外に扱い品目の間口を拡げる事で逆に活動の中心が曖昧になって、オーガニックコットンの普及にマイナスになるのではないかという疑問が出されました。

 私自身の日々の選択とその背景に広がるつながりについて、改めて考えさせられる良い機会となるセミナーでした。
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(written by ナオコ:a store manager at NIHONBASHI-TEN)

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by ten_i_muhou | 2010-05-26 10:28 | 認証
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