人気ブログランキング | 話題のタグを見る
オーガニック繊維の認証について
 世界のオーガニックコットンマーケットの規模について、毎年Textile Exchangeが行っている調査データがあります。それによると2011年度の世界のオーガニックコットン製品の売上は68億ドル(4,960億円。80円/ドル)でした。2012年度はまだデータが発表されていませんが89億ドル(7120億円)になる可能性があると言われています。

 オーガニックコットン製品の目的は大きく言って2つあります。
 
 一つは綿花生産の農業段階において、化学肥料と農薬の使用量が他の農作物よりも圧倒的に多いコットン栽培を有機農業に転換することによって、農場とその周辺の土壌、空気、水などの自然環境を化学物資質の汚染から守り、地球環境保全を進めること。

 もう一つは、製品化を進める工業段階の工程において、化学薬品の使用を制限し、エネルギーの節減や廃棄物処理の基準を決め地球環境を守り、トレーサビリティの証明や、オーガニックコットンの含有率や使用薬品の制限を行うことで、オーガニック製品の信用性を担保すること。

 以上の各プロセスが、オーガニックの国際基準に沿って行われているかどうかを審査し証明するのが、第三者機関によるオーガニック認証システムです。

 20年前と比べると日本のオーガニックマーケットも100倍以上になり、オーガニック製品の製造メーカーやサプライヤーも1000社を超える規模になっていると思われますが、この中で製品認証を取得している企業が総合メーカーとしてはたったの3社。単体のメーカーでも10社くらいで合わせて15社を超えないという状況です。

 オーガニックコットンとそうでないコットン(化学農業や遺伝子組み換え技術による)を混ぜると事後分析で解明できないことから、オーガニックコットン製品の証明は、工業生産の工程を第三者認証機関が審査する必要があるということが、国際的な常識ですが、日本ではオーガニックコットンを取り扱っている企業の100分の1くらいしか第三者機関の実地検査による製品認証を取得している企業が存在しないという寂しい状況になっています。
 
 参考までにオーガニック製品認証について国際的に高い評価を受けているコントロールユニオンジャパンの資料より「認証の全体像」を添付します。

 
オーガニック繊維の認証について_c0138020_0241230.jpg



(written by わたのはな)

東北コットンプロジェクトのホームページはこちらです。

オーガニックコットン専門店 天衣無縫のホームページへ
オーガニックコットン専門店 天衣無縫のオンラインストアへ


■■■ブログランキング参加中です■■■■■■
「いいね!」のクリックをお願いいたします ↓


にほんブログ村 環境ブログへにほんブログ村 にほんブログ村 環境ブログ 有機・オーガニックへにほんブログ村



 

 
by ten_i_muhou | 2013-01-04 00:26 | わたのはな
<< 初売り好調。でも…… 「オーガニック」についての考察 >>



オーガニック専門店 天衣無縫の社長ブログ
by ten_i_muhou